広島・向原 時を経て 谷あいに広がる ミツマタ 2003.03.25

広島県向原町は、カタクリの自生地で知られる町。それよりやや早く、虫居谷(むしだに)では、ミツマタの群落で、ちらほらと開花が始まった。今から数十年前、戦争の頃、和紙の原料としてミツマタ栽培を始めたものの、その後一度も収穫をされることなく放置された畑から、自然に周囲へと広がった所だ。数年前、渡辺徹也さんをはじめ、地域のふれあい組織「五郷会」の皆さんがすすめる、里山の整備、緑づくりで、ミツマタ群落の話が持ち上がり、周辺の雑木を切ったり、木道を作るなどの活動が始まった。今年は仲間で島根県金城町を訪ね、紙漉の体験をしている。ゆくゆくは先人の和紙作りへの思いをリベンジしたいと語る渡辺さんだ。ミツマタ群落は幅50m、奥行200m程の谷に広がっている。今年は気温が低いため、開花が遅い。ジンチョウゲ科の花は、小さな花が咲き揃っていくと、ピンポン玉位になり、やがて、谷あいには無数の小さな花明かりが灯るようになる。花冷えの季節にも心がほわっとする情景だ。今のところ見頃は月末以降の見込み。

開 
休 
料 
備 町内 3/29〜4/6 かたくりまつり
交 JR向原駅から車で12、3分
   広島東ICからは車で約30分、西条ICからは車で約40分 
   高田IC・三次ICからは車で約30分
駐 無料 周辺 数台
所 広島県高田郡向原町(現 安芸高田市)
問 0826-47-4024 安芸高田市役所 http://www.akitakata.jp/

   QJYさんのHP(ミツマタ群落の情報) http://www1.u-netsurf.ne.jp/~qjy/ QJYつうしん155号