広島・総領　春の妖精　節分草の花ひらく山里　2003.02.20

広島県の総領町は、数百mの山々に囲まれ、山裾にはスプリングエフェメラル（春の妖精）の呼び名にふさわしい、早春の花、セツブンソウが咲く。西日本を代表する見所だ。町内にはおよそ30ヶ所の自生地があり、今年はそのうち6ヶ所と、灰塚ダム水没地域から移植した、道の駅リストアステーションのアースワーク河川公園の花を公開する。可憐な花は、例年より若干早めに2ヶ所で開花、その内1ヶ所では、ピンクのセツブンソウも姿を見せている。自生地の地理的条件にもよるが、見頃は、2月下旬から3月上旬に迎えそうだ。他に、八重咲きや白い変わり咲きの開花も楽しみにしたい。現地では、セツブンソウの絵はがきや節分草物語の冊子を販売、3/9には、保存会の方が種から大事に育てたセツブンソウの苗も限定販売される。セツブンソウの自生地は、いずれも私有地。セツブンソウは雪の中でも咲く、けなげな植物だが、人の手で草刈が続けられない場所では絶えてしまう。総領町の方々の思いが花を咲かせている。

広島県甲奴郡総領町