山口・常栄寺 雪舟庭 無染池に浮かぶ睡蓮の花 2002.05.29

山口県山口市にある常栄寺雪舟庭は、およそ500年前の室町時代、周防、長門の守護職であった大内氏が、雪舟に造らせたものと伝えられ、庭をとり囲む林とともに、国の史跡名勝に指定されている。画僧雪舟は、大内氏によって明へ渡り、中国大陸の自然や水墨画を見る機会を得、帰国後日本の水墨画の基礎を築く元となった。雪舟庭は、水墨画の世界観を庭という形に現したものだろう。芝生の広がる前庭には、岩を中心にサツキなどの刈り込みを配す簡素な造り。石組みや刈り込みの妙で、富士山や中国大陸の三山五嶽が表現される。一方、無染池(心字池)では、爽やかな黄色いスイレンが、ちらほら咲き始めた。今年は、例年より1週間程開花が早く、6月なかばから見頃を迎えるだろう。花を見るなら10:00〜12:00に訪れたい。スイレンは、雨の降る日も同じ時間帯に、花が開いてゆく。しっとりと岩肌が雨に濡れる庭園もまた、趣き深い。なお、市内のゲンジボタルの名所、一の坂川周辺などでは、6月はじめまでホタルの群舞が楽しめそうだ。

開 8:00〜17:00
休 無休
料 大人300円 中・高校生200円 小学生100円
交 JR宮野駅から徒歩10分、山口駅からは車で10分
駐 無料40台
所 山口県山口市
問 083-922-2272 常栄寺 
   083-934-2810 山口市役所 http://www.city.yamaguchi.yamaguchi.jp/