「山旅倶楽部」で広がるアウトドアライフ

山口・萩 夏みかんの花香る 城下町 2001.05.09

山口県萩市と言えば、明治維新の立役者を生み出した町。武家屋敷が立ち並び、落ち着いた城下町の風情が漂う。夏ミカンの畑で白い小さな花が咲く季節。土塀や白壁の残る街中を歩けば、柑橘類の甘い香りにつつまれる。現在、花は5分咲き、週末に見頃となりそうだ。”夏みかん”の正式名は、夏橙(ナツダイダイ)。花が咲き終わり、その実が黄色く熟し、食べ頃になるのは、ちょうど翌年の花咲く頃。一本の木で花と実と同時に見られる。二代にわたるので代々にかけて、縁起物に使われる所以だ。そもそも夏ミカンの栽培は、明治維新により武士階級が生活に窮し、収入を得る方法として始めたもの。吉田松陰の門下生、小幡高政が苗木を配布し、屋敷を壊した空き地などを利用して、またたくまに広がった。戦前は、夏みかんによる収入が、萩町の財政を上回る程だったと言われ、経済を支えた木々は、町の景観の一部となった。「夏みかんまつり」は歴史的背景も踏まえ、木々のある風景を大切にしようと行われている。

開 随時 (夏みかんまつり 5/13 10:00〜15:00)
休 無休
料 無料
交 JR玉江駅から徒歩20分
駐 周辺 無料72台(菊ヶ浜)
所 山口県萩市
問 0838-25-3131 萩市役所 http://www.urban.ne.jp/home/hagicity/main.htm