仙人力光線

富嶽仙人
01/03/21 22:33 富沢町六地蔵御顔復活仮法要

 富沢町に富士山の撮影地としても知られる六地蔵がある。
周辺は狭いながらも整地され六地蔵公園と呼ばれる広場になって親しまれていた。


 ところが、この六地蔵、1998年12月に何者かによって首を落とされ頭部を奪われてしまったのである。


 以来六地蔵は首無し地蔵となっていたのだが、「首なしでは忍びない」との声を受けて、福寿院が全国から集まった寄付金を基に、 新しく顔を造り直して残された胴体に繋ぎあわせるという形で復元した。


 六地蔵にはまだ昔の頭が着いていたころに一度訪れたことがあった。その事件があった後、富沢町はしょっちゅう通るのものの、六地蔵には一度も立ち寄る機会のないまま今日まで過ごしていた。本当は首の無い六地蔵も撮っておかねばならないなあと内心は思ってはいたのだ。


 今日、町内の篠井山に登った後、なぜか、いつもなら寄ることはない六地蔵にふっと寄る気になったのだ。いや実は一旦は六地蔵方面に行く分かれ道を通りすぎたのだが、なにか気になってわざわざUターンしてそちらに向かったのである。


 公園の駐車場には山梨のローカル局の車が停っていた。御地蔵様のところまで行ってみると無くなっているはずの顔がついている。おや? 地元の人たちが数人東屋のなかで話し込んでいる。何かありそうな気配・・・そう思っているとさらに続々と人が集まってきて、なんとNHKのスタッフも到着。


 そう、御彼岸の中日である今日が、御地蔵さんの御顔復活仮法要の日であったのだ。集まっていたのは檀家のみなさん。報道関係者のほかカメラマンは私一人。


 法要があると知っていればもうちょっとまともな服装で来たものの僕の格好は山から下ったまんまのとんでも無い格好だ。とても申し訳ないのだが、それでもこんな良い日によい行事に立ち会わない手はない。ということで法要の時間まで待ってちゃっかりその様子を撮影してきたのが下の写真である。


 
 御経をあげながら御地蔵さんの顔にかぶせられた布を取っていきます。


 

 

 
 御焼香


 

 

 

 古い頭部は風化し人相?、仏相?がはっきりしないものでしたが、新しいお顔は
綺麗でやさしいお顔をしています。接着剤で着けたそうですが前掛けがあるおかげで不自然さもさほどなくいい感じで収まっています。集まったお寺の檀家の皆さんも喜んでいました。

 
 
 首の無い御地蔵様を撮れなかったのはちょっと残念ではあるが、今日復元供養の今日、御地蔵さんが僕を呼んでくれたということは、きっと首の無い姿を見られたくなかったのだろうと思うことにした。
 
 
 それにしても、腹の立つのは地蔵の頭部を持ち去った奴のこと。恐らくマニア?の仕業だろうからら、おそらくどこかに無事にあるのだろう。こちらのほうも返ってくるとよりHappyなのだが。

 


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