仙人力光線

富嶽仙人
00/10/17 00:02 秋の穂高(4)

10月6日

 朝、雲が薄くかかり遠望はきかない。本来なら富士山も見えるはずなのだが、八ケ岳がうっすらとやっと見えるくらい。だから撮影は常念と北穂高岳が中心になる。



朝日を浴びる北穂高岳


 朝の撮影で主が居ないあいだにテントの温度はスッカリ下がっていて、外に付いていた露がバッチリ凍っている。取れる分だけ掻き落としてテントを撤収。日程的にはもう一日余裕が有ったから北穂あるいは槍から双六へと回りたかったのだけれど、フイルム無しでは如何ともしがたく、泣く泣く南岳新道で槍平に下山することにする。

 このルートは98年の地震で崩壊し通行不能となっていたのだが、今年新しく道が付け替えられて復活した。急なところもあるが概ね歩きやすいよい道だ。笠ケ岳を正面に見ながらの歩行は御機嫌である。



黄葉・青空・笠ケ岳 南岳新道


 残念ながらこちら側の紅葉は穂高稜線の東側に比べ良くない。そのせいか登山者も少なく、槍平までついに一人の登山者ともすれ違わなかった。さらにそこから新穂高まででも僅かに2パーティーとすれ違っただけである。3連休前の金曜日、平日とはいえ、穂高を挟んだ反対側の涸沢へ向かう登山者はかなりの人数だと思われるが、反対側はこの状態だ。流石にちょっと驚いた。

 槍平の小屋でホットミルクなど所望し一休み。南岳新道でネガフイルム2本を使い切ってしまったため、再びここで1本購入。結局コニカのネガを高価格で3本も買う羽目になってしまったが、ここはシドニーオリンピック男子マラソン銀メダリスト、ワイナイナ(コニカ所属)選手への御祝儀ということにしておこう。



滝谷出合から北穂高岳を望む

 
 僕と同じく南岳から下ってきたベテラン風の登山家にコニカパールだのイコンタなどの話題で20分ほど捕まってしまい(まあ、そんな話に乗るほうも乗るほうだが)、槍平を出発したのが12時。新穂高温泉3時半発の平湯温泉行きバスにギリギリ間に合った。



新穂高温泉まであと僅か・・・穂高平の牧場風景




目次に戻る