仙人力光線

富嶽仙人
00/10/10 05:32 北アルプス紅葉散歩

 乗鞍から下りて上高地に入った僕は、槍沢―南岳―槍平―新穂高温泉と歩いてきた。ほんとうはもう少し山の中に居たかったのだが、フイルムを使い切ってしまったための無念の下山だった。デジカメを携行しなかったこの山行の画像はまだ手元に無いから報告は後に回すことにしよう。

 松本でフイルムを補給して翌日僕は再び北アルプスへ。白馬岳の北麓、蓮華温泉から白馬大池までの軽ハイキングを楽しんできた。

10月7日

蓮華温泉―白馬大池

 北アルプス北部、白馬岳の北麓に蓮華温泉はある。ここは白馬岳、朝日岳などの登山口として知られ、それらの登山道ではちょうど今、紅葉が見頃となっているはずだ。白馬から車でさらに1時間半以上も走らなければいけないくらいに遠く、僕の住んでいる太平洋側からはおいそれと行けるところではないのであるが、穂高岳から下りた足で出向いてみた。

 R146から蓮華温泉へ向かう白池林道がすでに素晴らしい山岳展望道路だ。紅葉に彩られた大きな雪倉岳を中心に左に鉢ヶ岳、右には赤男岳、朝日岳、長栂山へと連なる稜線が圧巻。見事な山岳展望に思わず車を停めて見とれてしまう。



朝日岳を望む 白池林道


 蓮華温泉発は10時。今日はここから白馬大池までを往復する。この道を歩くのは実に17年ぶり。日程に余裕が有れば、白馬大池泊りで、天狗原、千国揚尾根、風吹大池経由のの周遊コース、さらに白馬大池と朝日岳に2泊する周遊コースも考えられ、そのうちぜひ実現したいと思っている。

 色づきはじめた木々に囲まれた登山道は歩きやすく、標高はぐんぐん上がってすぐにロッジの赤い屋根を見下ろすようになった。



風雪に耐える落葉松 天狗の庭


 ちょうど中間、標高約2000mの地点に天狗の庭と呼ばれる場所がある。ここはいままでの樹林帯が一旦途切れ、風雪に歪んだ落葉松が点在する不思議な場所だ。展望は最高で休憩にはもってこい。今日も沢山の登山者がここで小休止中。既にこの時間では日帰りのハイカーは少なく、白馬大池の山荘に泊まる予定の人が多いようだ。



ナナカマドと雪倉岳 天狗の庭-白馬大池間


 赤く染まったナナカマドがちらほら見受けられるが、ここでも色は今一つだ。
傾斜が緩くなるとひょっこりとチングルマの草原に出る。逆光に輝くチングルマの実、そして草紅葉。



チングルマの秋


 蓮華温泉から約3時間の道のり。ここはもう白馬大池の一角である。赤い屋根の白馬大池小屋も目の前だ。

 湖畔のナナカマドも色づきは今一つ、また小蓮華山方面にも雲がかかり雄大な風景も望めそうに無かったので、チングルマを中心に撮影。湖畔でしばしの休息のあと登ってきた道を下山した。



ナナカマドと白馬大池 白馬大池畔


 蓮華温泉に戻ったのが4時半。外来入浴は3時だか、3時半だかまでということで入浴は断念。金曜日ということで客の入りも多そうで無理して入ってもノンビリは出来そうもなかったし。


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