仙人力光線

富嶽仙人
00/08/07 23:20 デジタルカメラ

 昨日、行田山へ登って、即日その情報を画像付きでアップできたのは、
何を隠そうついにデジカメ購入に至ったからだ。

正確には、「ついに」というのは適当ではなくて、
まだ出始めの頃35万画素の低級機を持っていたことがあるのだが、
でもそれは今のものとは比較対象にもならない代物だから、
やはり感覚としては「ついに」「はじめて」というものに近い。

 購入したのはSONYSyber Shot DSC-S70
なぜこれにしたのか・・・を少し・・・いや結構たくさん・・・話そう。

【使用用途と効果】


 1.webでの画像情報の即日アップによる情報のリアルタイム化。
 2.web使用画像を35mmフィルムスキャン処理から
   デジカメ化することによるコストダウン。

【現行設備の制限】


 1.PCは旧式のMACでありOSはMacOS8.1、ハードにはUSB端子は無い。
   USBを使用できるようにするためには、
   OSバージョンアップとカード増設を要する。

【用途と制限からの機種絞込み】


 用途1のためには、200万画素でもOKだが、
 用途2は最大800×600ピクセルで使用するため、
 中間での画像処理によるデータ損失も考えると300万画素が欲しい。

 制限1により記録メディアとして
 フラッシュメモリを使用する機種を選択すると、
 追加でMacOS9、USBカード、カードリーダー・・・
 たぶん合わせて3万円以上を購入する羽目になる。
 しかも我がマシンはモトローラ製のMac互換機なので
 正式にはMacOS9のサポート外であって、
 バージョンアップには幾多の苦難が待ち受けていることは必至である。
 (ここではシリアル接続はしないという前提で考えている。)

 だからきっとUSB端子付きのMacを買っちゃうでしょう・・・
 というわけでiMacの一番安い奴で約10万円の追加出費(爆)

 スマートメディアかメモリースティックなら、
 若干のろいとはいえフロッピーディスクドライブ用のアダプターが使えて
 追加予算は1万円以下に納まる。

 これで、Nikon COOLPIX等に若干の未練は残るものの、
 フラッシュメモリー機は
 10万円の追加投資をものともしない魅力が無い限り
 選択肢から外れてしまったわけだ。

【FinePix脱落】


 結局、有名どころで残るのは
  フジのFinePix4700Z
  オリンパスのCAMEDIA C-3030
  ソニーのSyber-Shot DSC-S70
 ということになる。

 フジのFinePixはスタイリッシュでコンパクトな縦型ボディー。
 携帯性で選択すれば間違いなくコレで決まりであろう。
 解像度は他の300万画素より若干劣るが色は流石に綺麗で、
 しかも今後一般的になってくると思われる
 写真店でのデジタルプリントを考慮すると、
 それはおそらくフジのプリンターであろうから、
 マッチングは最高だと予想される。

 ただし僕の場合プリントは当面メインでは無い。
 しかもweb上にアップするときに
 濃度調整や色調整をしないということはまず有り得ない。
 そうなるとFinePixのメリットはほとんど消失してしまい、
 ホールディングし難く手ぶれし易い、マクロ能力が低い
 などというデメリットが目立ってきてしまう。
 起動・書き込みが早いという特徴に後ろ髪を引かれながらも
 ここでFinePixを脱落させる。

【オリンパスとソニーの一騎打ち】


 C-3030とS70との一騎打ちとなった。
 カメラメーカーとしての正攻法でデジカメを仕上げてきたオリンパス。
 デジカメならではの新機軸を打ち出し
 斬新なアイデア・デザインを盛り込んできたSONY。
 
 しかしSONYはS70においては
 極めてカメラとしての実用性をメインに据えて設計してきたようだ。
 その結果、C-3030とS70は
 かなり似たスペックを持つカメラに仕上がっている。
 だからこそ迷いの対象になるのだ。

 本当はC-3030のほうを買おうと思っていた。
 とぴうよりS70は実は当初選択肢にほとんど入っていなかったのだ。
 オリンパス機は故障が目立つという話を聞いて
 まあ、周りにたまたま運が悪い人が集中してしまったのかもしれないが、
 これがS70に目を向かせるきっかけとはなった。
 もちろんS70が故障しないというわけでは全然無いが・・・

【性能】


 解像力は雑誌などを見る限り、両者とも問題なし。
 色的にはC-3030のほうが若干渋めか・・・。
 C-3030はハイライトの階調が飛びやすい、
 S70はシャドーのノイズが出やすい
 との記事がちらほら向けられる。
 このあたりは使って見なければわからない部分で、
 まあ両者ともそこそこ売れているし評価も得ているのだから、
 それほど致命的な欠点はなかろうと思う。

 S70の売りのカールツァイスレンズは、
 実のところ日本のレンズメーカー製だから
 別にメリットでもデメリットでもなんでもない。
 ただ、しっかり作ってあることは確かだろう。
 F2.0という明るさは魅力ではある。
 CCDでボケ味を生かした描写が出来るのかどうかは
 良くわからないが。

 一方のオリンパスだって老舗の光学メーカなのだから
 レンズにはそこそこの自信はあるはず。
 これは互角の勝負といって良い。
 ただこちらの開放F値はF2.8と若干暗い。
 マクロ能力はS70が勝る。

 C-3030はマニュアルフォーカスが使用できる
 ・・・S70もプリセットでは可能
       ううむ、これで十分なのかもしれない

 C-3030はバルブが16secまで可能・・・S70は8sec
  長時間露出はノイズが増えるから
  画質と合わせて考えるとどうかという疑問は残る。
  普通は8secまであれば問題ないと思われる。
  本格的長時間露出撮影を期待するならば
  16secだって足りない。
  その場合は銀塩で撮影すればよいだけの話だ。

   もともと銀塩と併用のつもりなのだから、
   全ての撮影に適応できる必要性は無いわけである。

 C-3030はズーム広角側が32mm・・・S70は34mm
  望遠側はS70のほうが若干長いが、
  こちらはトリミングすれば良いだけなので
  さほど深刻な問題ではない。
  それより広角の2mmのほうが貴重なのだ。
  もちろんワイドコンバージョンという手はあるのだが、
  スッピンでどこまでいけるのかというのは
  かなり重要なスペックだ。

【バッテリー】


 さて、デジカメはなんと言っても電池が命の源。
 充電式専用のものは万一の場合、現場で購入するわけにもいかず
 ニッチモサッチモの状態になる可能性が高い。
 それを考えるとC-3030は単三電池が使えるメリットがある。
 しかしS70はSONYのお家芸とも言えるスタミナバッテリーで、
 2個持っていけばまずバッテリー切れとなることはないように思える。 
 車での移動ならそこで充電すればいいわけだから。

【速写性】


 あとC-3030のアドバンテージが速写性。
 32MBのSDRAMの威力はでかく連写が効く。
 これに対しS-70は、同クラスではむしろ「書き込みが遅い」ほうに
 分類される実力だ。イライラする可能性は非常に高い。

 しかし今の僕の用途で速写性が問題になるケースは無いだろうとは思う。
 場合によっては三脚につけてしまって撮影するケースの方が
 多いはずなのだ。

【外観】


 奥様にはC-3030の黒いボディが不評。
 オリンパスよりソニーのほうが聞こえがいい??。
  (写真生活が長い僕にはオリンパスだけど。)
 これが性能云々よりもかなり重要な証言となる。

 カタログデータではC-3030のほうが若干良い気もしたが、
 最後の証言が決定的な決め手となって目出度く
 SyberShot DSC-S70の選択に至ったと言うわけだ。

 おまけに初めてツァイスのユーザーにも

 ・・・うーん、なんの参考にもならないな。

【インプレッション】


 さて、先日の行田山での撮影を含め
 ちょいちょいといじくってみた感想。
 S-70だからってわけじゃなくて、
 デジカメ一般に当てはまることも含んでいる。

 ●野外での撮影は液晶が見え辛くてたまらない
   (当たり前ですが)。

 ●やはり撮影開始そしてレリーズまでに時間がかかる
   (やはり銀塩慣れした体にはきつい・・ビデオだと思えばOK?)。

 ●露出補正がメニューからの操作なので少し辛い。
   (銀塩な人である僕は、やっぱり頻繁にこれを使ってしまう)

 ●AFがかなり迷う・・・マクロ撮影はかなり厳しい。
   (マニュアルフォーカスが欲しい・・・)

 ○インフォリチウムバッテリーの残量表示(分単位)は心強い。

 ○柔らかい画像に仕上がる。
    ギスギスしたリバーサルの色を見慣れている眼には新鮮。
    この観点で使い分けができそうな気がする。
    僕はフォトレタッチで処理することを前提にしているから、
    シャープネスは標準よりも弱めに設定してしまってある。

 ・Macだからかもしれないが、
  AE補正無しでは明るめに仕上がるような気がする。
            (少しマイナス目にしたほうが良いかも)

とにかくまだまだ使用方法もおぼつかない状態で、
使用説明書もこれから読むところ。
ただ、説明書をちらりと見ただけである程度使えるというのは
かなり優れた操作性であるといえる。

これからバシバシ使いこなしていこうと思っているので、
今後も気がついたことをあれこれ話してみたいと思っている。
お楽しみに。



目次に戻る