仙人力光線

富嶽仙人
00/06/11 00:56 らしくない冬

今年の冬は実に冬らしくない冬だった。

富士山に積もる雪はここ数年少なくなってきているような感じがする。
だから少々のことでは驚きはしないのだけど、
北麓の富士五湖地方に雪が積もる日がほとんどなかったというのは珍しい。

たいていは1月、2月に雪が少ないと、
3月になってドカッと降って帳じり合わせになるというのが
今までのパターンであったのだが、
それが今年はなにもないままあっけなく春を迎えてしまったのだ。




良く冷え込んだ朝。
霜が降りて冬枯れの林が宝石箱になる。
西湖 野鳥の森公園
2000.1.9


 雪もなかったが厳しい冷え込みもなかった。
毎年結氷する山中湖、精進湖でも、
僕が知る限り今年は湖岸から少し沖まで薄氷が張る程度であった。

結氷した湖面に雪が積もった風景というの、
今シーズンの冬に限っては望むべくもなかったのである。
僕が冬の富士山麓に取材するようになってから数年経つが、
こんな年は初めてだった。



今年の冬は笠雲や吊るし雲が良く発生し、
それがまた週末に当たったものだから
アマチュアカメラマンにとってはラッキーだった。
上九一色村富士ケ嶺
2000.1.30


 僕が冬の富士山麓を徘徊するようになったのは数年前から.
確かそのときは上着、下着とも冬山装備、顔は目出帽といういでたちで、
朝の撮影に挑んでいたような気がする。
ところが最近では、完全装備をしなければ耐えられないということはほとんどなく、
目出帽が欲しいと思うことなど全くない。
もしかすると面の皮が厚くなったのかもしれないが、
気温が高目の日が多くなっているというのは確かにあるような気がする。

僕の撮影姿勢が年々怠慢化して
日の出前から外で三脚立ててじっとしていたりというようなことが
今はほとんどなくなってしまったということはあるかもしれない。
うーん、この影響のほうが大きいか。



河口湖の花火は夏の「湖上祭」が有名だが、数年前から冬の花火も始めた。
夏に比べると規模の小さな花火大会だが、何週か連続で開催されることもあって、
人出も少なくゆったり観賞できる。もちろん寒い。




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