「山旅倶楽部」で広がるアウトドアライフ
No.283 2004.9.3
栃木県 馬頭

馬頭の女郎花

馬頭の女郎花
[Exif位置情報 あり]

馬頭といえば蕎麦だ..と.手打蕎麦を求めて走り回っていると、陶芸の窯元が多いことに気付いた。栃木県で陶芸といえば益子焼が思い浮かぶが、馬頭の陶器は知らなかった。この陶器は小砂(こいさご)焼と呼ばれ、江戸時代は天保年間に始まったらしい。写真のオミナエシは、小砂地区にある手打そば店「陶里庵」に向かう途中で出会ったものだ

陶里庵を後にして、手打ちそば道場の「霧ヶ岳山村文化体験村」に向かう。畑の中にポツンとある体験村だが、中では観光客が真剣にそばを打っていた。あいにくそば打ち体験をするまでの時間はなく、打ちたての盛り蕎麦をいただいたが、失礼ながら予想よりも遥に旨かった。いやいや、いままで食べた蕎麦の中でも、かなり上位に位置する素晴らしい出来だった

道場の主に馬頭のそばについて教えていただくと、栃木、茨城にまたがる八溝山系で採れるそば粉は上質で、全国でもかなりレベルは高いとのこと。しかし馬頭で採れるそば粉の量は、さほど多くはなく、供給量にも限界があるので、これ以上集客しても、そばを提供できないので、旅行会社からもっと宣伝して欲しいとのリクエストがあるのだが、応じていないとも話された。観光客をより沢山呼ぶために八溝山系以外のそば粉を使用することだけは、断固としてやりたくないというのが、主の考え方だった

このポリシーは今後、観光で町を支えるためには、とても重要なことだと思う。ブランドとは何かを理解していない観光地があまりに多い中で、馬頭の人々の生き方には共感を覚える。実際、蕎麦料理だけでなく、馬頭食肉加工組合が作るハムやソーセージは無添加、天然桜のチップでスモークしているのだが、価格も安くて、かつ、とても美味しいホンモノ志向の商品だ。那須高原にある、いくつかの観光農場の製品と食べ比べても、こちらのほうが、はるかに旨かった


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