「山旅倶楽部」で広がるアウトドアライフ
No.210 2003.9.5
高知県 四万十川 中村

とんぼ公園 里山の風景

とんぼ公園 里山の風景
[Exif位置情報 あり]

とんぼ公園はもともと休耕田だった場所を中村市が公園として保全したところだ。公園といっても写真の通り、親水公園によくある人工的な造作は一切なく、昔ながらの里山そのものが維持されている。見た目だけが里山というわけではなく、そこにはタニシもメダカも水生昆虫も生息している。だからアオサギやカエルも畦道をのんびりと歩いている

政府の減反政策により休耕田が全国的に広まっているが、休耕田の再活用として上海蟹やドジョウの養殖がおこなわれ始めているようだ。この様子をテレビのニュースで取り上げていたが、どうも何かが違うように感じた。安来節で有名な島根県安来市の農家ではドジョウを地元の特産品にしようと養殖をはじめているのだが、ドジョウが逃げ出さないように田んぼのまわりをビニールシートで覆ってしまっている。確かにドジョウは逃げないかもしれないが、そもそも安来節が生まれたほど多くいたドジョウそのものが何故田んぼからいなくなってしまったのか..その原因を農薬を使ったことにあると彼らは述べていた..しかし、それは少し違うと思う。効率、安易、楽に..という発想に原因があるのではないか。苦労することが良いということを言っているのではない。自然の恵みを得るには、自然と共生する智恵が必要なのだと言いたいのだ。彼らはドジョウだけがたくさん育てばよいと思っているように感じる。それは農薬を撒いて効率的に野菜や米を育ててきたことと何等変わりは無い..ということに全く気づいていない。サントリーは熊本は阿蘇山の湧水の出る里に工場を建設、水の大規模生産を始めている。しかしサントリーは水をはぐくむ山の保全に対しては積極的に関わっていこうという姿勢も見せている。おそらく山梨白州の工場で得た智恵がそうさせているのだろう。人は問題意識が変わらない限り、物を見る視点も、発想も旧態依然としたまま固定されてしまうものだ。そこからはエポックメイクな発明や改善が生まれることはない


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