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瀬戸大橋を渡り香川県に入る。既に日もとっぷりと暮れ、宿泊場所を確保しなくてはいけない。とりあえず宇多津の町に入ってみた。結局、ファミレスやファストフード、大手スーパーが立ち並ぶ海沿いの健康ランド「瀬戸大橋四国健康村」で休憩することにした。風呂を浴び、食事の出来る大広間に入ると、お客はカラオケで盛り上がっている。ラストオーダーの時間ということで、生ビールとツマミに鶏のから揚げなど幾つかの肴と讃岐うどんを注文した。さすがに香川、うどんは旨かった。ところで四国といえば讃岐うどんの味が標準だと思うかもしれないが、実は各県でつゆの味やうどんそのものもかなり違う。過去の経験でいうと、徳島や愛媛のうどんは、讃岐うどんとは全く別物だった。むしろ福岡のうどんのほうが讃岐うどんに近いと感じた
今回の旅の目的は高知は四万十川を源流から河口まで旅することだが、高知に向かう道すがらには魅力的な川、吉野川がある。早朝の健康ランドを後にして、一路大歩危小歩危に向かう。順調に小歩危に辿り着いたのはよいが、小歩危の景色を落ち着いて眺められる場所が見つからない。川は道路に沿っていてガードレール越しにしか眺められないのだ。阿波川口駅から小歩危駅まで走ってみたが、川を間近にじっくりと眺められるポイントは一ヶ所だけだった。その場所は「国政吊り橋」。この吊橋は格子状の足場で、隙間からは眼下に吉野川の急流が迫ってくる。写真は「国政吊り橋」から上流を撮影したものだが、この個所は「曲がり戸の瀬」と呼ばれ、小歩危におけるカヌーやラフティングの最大の難所だ。プロのガイドの人達ですら「ここは怖い」と言わせしむる程の激流セクションなのだ。つまり小歩危をじっくりと見るには「国政吊り橋」あるいは「小歩危峡展望台」から眺める、またはカヌーやゴムボートで川を下りながら実体験するか、選択肢は殆どないということだ
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