「山旅倶楽部」で広がるアウトドアライフ
No.166 2003.4.12
和歌山県 串本

漁火

漁火
[Exif位置情報 あり]

串本の旅館で温泉につかり、夕食を食べに海岸方面へと繰り出した。串本の繁華街は国道42号線沿いから串本駅周辺にかけてだが、やっぱり海に近いところで食事をしたかったのだ。あてもなくノンビリと散歩をしていると、小さな割烹居酒屋が目に入り、勘が働き暖簾をくぐってみた。店内はカウンターだけ。元気の良い親父さんが一人で仕切っている。客は地元の常連さんだけで観光客はいない。今日のお薦めを聞くと「もちがつお」だという。出てきたモチガツオの刺身は臭みなど一切無く、本マグロのトロよりもずっと旨く、奥深い味わいがあった。そもそもモチガツオは魚種ではなく、捕れたカツオの締めかたの手法で、まだ細胞が生きている状態のカツオを調理する。つまり釣り上げてから数時間以内に食べるものであり、4月〜5月にかけての、串本など漁港近くの店でないと味わうことが出来ない。鰹料理の本場、土佐でも今日食べたようなカツオに出会うことはなかった。串本の隣のすさみ町では「ケンケン漁」という疑似餌を使ったトローリングでカツオを捕る漁法が盛んで、捕れたカツオを「すさみケンケンかつお」と呼び、すさみ町ではブランド化を目指しているが、ケンケン鰹とモチガツオは同じではない

至福の夕食を終え、今日のモバキャン場所である本州最南端の岬である、潮岬は潮岬タワーの駐車場に向かう。潮岬タワーには「望楼の芝」という広大な芝生が海岸の崖っ縁まで続き、ここではキャンプもできる。周辺では1月にはスイセンが、2月〜3月中旬にはナノハナが一面に咲きほこる。写真は潮岬タワーに辿り着く手前の海岸線から見た光景だ。串本の漁火といえば7月のトビウオ漁が有名だが、4月上旬である今の漁といえば、おそらく巻き網でのサバ漁ではないだろうか。しかし串本での巻き網漁は現在激減している。串本の風物詩でもある漁火も、見られるチャンスは少なくなってきているのが現状だ


掲載している写真に[Exif位置情報]がある場合には、その写真をカシミールの「山旅倶楽部」地図上にドラッグ&ドロップしてみてください。撮影場所の地図を自動的にダウンロード、位置を画面の中央にアイコン表示します。アイコンをクリックすると写真を表示します。また写真にはExif形式で旅情報の内容も記載していますので、カシミールで内容を閲覧チェックできます。 写真をwebブラウザでダウンロード保存しておくと、旅データとして活用できますよ。
目次に戻る

 

 

インターリミテッドロジック 山と自然の旅   リンクバナーとしてお使いください
当サイトへのリンクはご自由にどうぞ
「山と自然の旅」ホームページの著作権は株式会社インターリミテッドロジックにあります。無断掲載・転載・複製はご遠慮ください。    illlogo.gif (545 バイト)