神奈川・伊勢原　渋田川河畔に　芝桜のタペストリー　2002.04.02

丹沢山塊を代表する、大山への参拝で、古くから知られる神奈川県伊勢原市。市内の田園地帯を、幅4m程の小さな渋田川が流れている。春になると、川沿いの土手の斜面には、赤、白、ピンクとカラフルなシバザクラが咲き、まるで花のタペストリーを広げたように、どこまでも続いている。上谷橋〜西川橋周辺にわたり、長さはおよそ600m、花は7分咲きとなり、4/6・7にはピークを迎えそうだ。河畔に花の名所が出現するきっかけとなったのは、1970年頃、近くに住む鈴木健三さんが、川のほとりにシバザクラを植えたことに始まる。やがて株が増え、咲き揃う花の愛らしさから、地域の人たちも次第に土手に植えるようになり、今の規模に至った。言わば手作りの花園。田んぼの用水にも使われる流れに、シバザクラの花影が映る。のどかに散歩してみたい所だ。かつては、4月後半になると、周辺の田んぼにレンゲソウが咲き乱れ、5月に「れんげまつり」も行われたが、年々種を蒔く農家も減り、残念ながら今年のまつりは行われない。

神奈川県伊勢原市